Per Rasmussen

ミレー・マウンテン・グループ・ジャパン株式会社社長ペア・ラスムセン氏との対談から学んだこと

4月9日、私は在日フランス商工会議所による主催で、ミレー・マウンテン・グループ・ジャパンの代表取締役社長であるペア・ラスムセン氏とのステージ対談を行う機会に恵まれました。その中で、特に印象に残った6つの学びを以下、シェアさせて頂きます。

1. ブランドとはロゴではない
ミレーのブランドは、標高3,000メートルを超える垂直登攀であれ、春の半日の家族とのハイキングであれ、いかなる場面においても揺るがない技術的パフォーマンスへの徹底したこだわりによって築かれています。そのブランドは、マーケティングによって作られるものではなく、消費者の体験を通じて獲得されるものです。製品にロゴを付けて終わり、というのはミレーのやり方ではありません。製品はファッショナブルではありますが、ファッション自体が目的ではないのです。

2. 日本市場はヨーロッパ市場の縮小版ではない
日本の登山環境、気候、そして消費者行動は、フランスやその他のヨーロッパ諸国とは大きく異なります。ミレー・ジャパンは、日本の環境に特化した製品開発を行っており、その中には後にフランスの店頭にも並ぶようになった製品もあります。ミレー製品をミレーたらしめるものは、どこで作られたか、誰のために作られたかではなく、その製品に宿るDNAと哲学なのです。

3. 高度こそがコンセプトの最終的な証明である
標高3,000メートルを超える環境では、消費者の皆さんは「山で目にするブランドはほぼミレーだけだ」と一様におっしゃって下さいます。これはマーケティングに使うための証言というわけではありません。最も過酷で重要な環境において機能性を徹底的に追求してきた結果なのです。文字通りの意味で。

4. 店舗を持てないなら、売り場を押さえること
自社の小売店舗を持つことに次ぐ最善策は、よその店舗内に自社の訓練されたスタッフを配置することです。特に技術性の高い製品においては、消費者がミレーと競合製品との違いを理解するために専門的な説明を必要とすることが多くあります。その専門性を購買の現場に配置すること自体が、競争優位を生み出すのです。

5. 日本のリーダーにとって最も重要な役割は「あらゆる意味での翻訳」である
日本でビジネスを率いるということは、本社の期待と日本の現場が直面する現実との橋渡し役を担うことを意味します。そのギャップは単なる言語の問題にとどまりません。認識のずれは双方向に存在し、リーダーの役割は、それが大きな問題となる前に解消することです。

6. 競合を無視せよ
競合相手の分析にとらわれると、ビジネスは受動的な姿勢に陥ります。対応した時には、相手はすでに次の一手に移っているからです。自分たちが最も得意とすることに集中し、それを極めること。目指すべきは、競合相手を自分たちの土俵で戦わせることであり、その逆ではありません。

Per Rasmussen

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