責任感とは備わっているものであり、与えられるものではない

リーダーはビジネスの主導権や方針を他人に任せたりするべきではありません。

ビジネスの責任はいつであっても誰かが負っているものであり、そのための意思がなければ負えるものではありません。リーダーがそのような意思を他人に譲渡することが不可能であるという以上に、ビジネスの責任を誰かにとってもらうのは無理なことなのです。

責任とは態度の問題であり、管理のやり方ではない。 Click To Tweet

マネージャーがどれだけ責任を持って仕事をしているかを評価する際、私はいつも「あなたの管理するエリアで成功を収めるために変えるべきことの中の、最重要事項を教えて下さい。」と質問します。責任感の低いマネージャーであれば、自分が成功するためにまず周りの人々が変えなければいけないことを羅列しますが、本当に責任感を持つマネージャーは例外なく、自分自身がすでに取っていたり、取る予定にしているアクションを挙げてくれます。

先日、営業マネージャーのグループに対して同様の評価を行う機会がありました。責任感の高いマネージャーの答えは、改善が必要と思われるスタッフに個別コーチングを行う、様々な顧客に上手に対応する能力を身につけてもらうためにスタッフの営業担当先を回り持ちしてもらう、社が来年に発売を予定している新製品に関する技術科学についてのセミナーを開始する、新製品の販売が開始され次第迅速なマーケティングが行えるための能力開発を行う、といった内容のものでした。

一方、責任感の低いマネージャーは、自分がコントロールできない会社の改革や、会社のビジョンの変更が自分のスタッフをやる気にさせるためにまず必要であること、政府の規制対象となっている製品の使用認可の変更といったものを挙げました。

責任感の低いマネージャーが主張している変更内容が理にかなっているかどうかは、ここでは関係ありません。たとえ権限や予算に制限があろうとも、マネージャーがより良い結果を出すためにできることが全然ないなどということは、よっぽどでない限り、なかなかないことです。例え責任感の低いマネージャーが挙げたような問題点を解決することができても、それで大丈夫、などということもないでしょう。こういったマネージャーは、どのような時でも、自分がコントロールできないような問題点をいくらでも引っ張ってきて、状況の改善ができないことをそのせいにするものです。

責任感の強いマネージャーであれば、どのような時でも、自分が成功するためにできることを何か見つけます。彼らにとっての責任とは、もともと持っている考え方であり、働き方なのです。権限とリソースを与えて手助けしてあげれば、責任感の高いマネージャーは即座にそれを駆使し、成功に近づこうとします。一方で責任感の低いマネージャーは、いくら手を差し伸べても、それを十分とは感じません。逆に権限やリソースを減らした場合、責任感の高いマネージャーであれば工夫して成功する方法を探しますが、責任感の低いマネージャーは、自分の皮肉な言動、諦め、無気力の格好の言い訳に使います。

マネージャーの責任感は与えるものでも剥奪するものでもありません。それは元から備わっている態度なのですから。あなたにできることは誰がそういった責任感を持っているかを見定め、彼らが活躍できるよう障害物を除いてあげることです。そして責任感のかけている人は単にポジションから外し、責任感の高い人に場所を作ってあげれば良いのです。

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