2024年12月9日、在日フランス商工会議所およびオーストラリア・ニュージーランド商工会議所共催のイベントで、サントリーフーズ株式会社代表取締役社長の大野真木子氏と対談を行いました。ここでは、その対談から得た主な学びをシェアさせて頂きます。
- 変化への抵抗、保守的な姿勢、リスク回避、失敗への恐怖は、フランスの組織でも日本の組織でもよく見られるもので、国のビジネス文化というよりも状況に依存するものである。
- リーダーは組織全体に変化をもたらす前に、まず直属の部下との合意を得、彼らの協力を得て変革を進めるべきである。そうすることで、フランスであろうが日本であろうが、トップ層での受動的な抵抗を回避できる。
- 変化への抵抗を克服するために一番重要なことは、信頼関係の構築である。それは日本、フランス、その他世界のどこでも同様だ。
- 海外で買収した事業の統合を成功させる鍵は、適切なガバナンスを維持しつつ、現地の幹部やマネージャーに権限を与えることである。
- グローバルなマインドセットとは、外国語の能力だけを指すものではなく、自国以外の世界に対する好奇心や興味を持つこと。
- 外国語能力は駐在員の管理職にとって役立つスキルだが、実践的な解決策を講じてさえおけば、それは成功するために絶対必要なものというわけではない。
- 努力と勤勉ささえあれば、誰でも1つ以上の外国語を学ぶことができる。日本人も例外ではない。(小野真紀子氏は、日本語、英語、フランス語、ポルトガル語が使える。)
- 現地の言語を使って現場スタッフと会話できる駐在員は、信頼を築く上で大きなアドバンテージがある。それは日本人がフランス語を話す場合でも、フランス人が日本語を話す場合でも同様である。
- 急速かつ継続的なイノベーションは成長の鍵である。特に市場が縮小している場合は、競合他社から市場シェアを奪うことが必須となる。
- グループ会社での経験は、それが異なる業種であっても、イノベーションの源泉となり得る。ただし、定期的かつ意図的に学び取る仕組みが必要だ。
- キャリアアップを目指す女性は、男性上司からの期待の低さ、管理職におけるロールモデルの不足という二重の課題に直面することが多い。このような状況を打破する唯一の方法は、期待に逆らい、自分が次世代のロールモデルになることである。
- 今日の日本の大企業は、グローバル市場への関与なしでは成功は望めない。